中曽根康弘の大勲位はダテではない!と思う今日この頃…

私は中曽根康弘という人は好きではない。
それは主に政治的なスタンスの違いにおいての事であるけれど、でもしかし今回の自民党がまとめた憲法草案の中で、同氏が作った“第一次草案”を読んだ際には心から感動を覚えました。
それはその文章が日本人としてのアイディンティティーを強く感じさせ、同時に己が日本人である事に誇りを感じる事が出来るものであったからです。
これは本当にとてつもない“銘文”だと思います。


子供への虐待や飲酒運転に始まって、情けないまでの公共な場所でのマナーの欠如というモノが跋扈する日本。
そういう今の私たちに必要な思いというものの全てが、まさにこの文章の中に詰まっているとそう思えます。


いずれにしても最終的に次の自主憲法の前文に、この文章が成り得る事は無いでしょう。
しかし最終案では完全無欠に排除されてしまったこの中曽根氏の前文を安倍晋三の基で復活させ、より多くの人にこの文章を読んで欲しいと心からそう願う私です。



中曽根康弘作成前文原案】


日本国民はアジアの東、太平洋と日本海の波洗う美しい島々に、天皇を国民統合の象徴として戴き、和を尊び、多様な思想や生活信条をおおらかに認め合いつつ、独自の伝統と文化を作り伝え多くの試練を乗り越えて発展してきた。
 日本国は国民が主権を持つ民主主義国家であり、国政は国民の信任に基づき国民の代表が担当し、その成果は国民が受ける。 日本国は自由、民主、人権、平和、国際協調を国の基本として堅持し、国を愛する国民の努力によって国の独立を守る。
 日本国民は正義と秩序による国際平和を誠実に願い、他国と共にその実現の為協力し合う。国際社会に於いて圧制や人権の不法な侵害を絶滅させる為の不断の努力を行う。
 日本国民は自由と共に公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実をはかり教育の振興と文化の創造と地方自治の発展を重視する。自然との共生を信条に美しく豊かな地球環境を護るため力を尽くす。
 日本国民は大日本帝国憲法及び日本国憲法の果たした歴史的意味を深く認識し現在の国民とその子孫が世界の諸国民と共に更に正義と平和と繁栄の時代を内外に創ることを願い、日本国の根本規範として自ら日本国民の名に於いて、この憲法を制定する。